だから私は、彼らに名前を付けたのです。/黒乃 桜
分からないでしょうけど・・ね!」
「なんだと・・?」
「きゃははははっ!お馬鹿さん達!きゃはははははっ!」
「煩いですわ!お黙りですわ!」
「うっわぁ・・面倒臭い・・逃げてぇ・・」
「みんな辞めてよ!落ち着いて!」
これだから、私はちょっぴり彼女が苦手です。
もちろん、嫌いではありません。だって私も、彼女ですから。
でも彼女の頭の中はいつもぐちゃぐちゃで、すぐにこうやってみんな暴れ出してしまいます。
だから彼女はいつもぐちゃぐちゃです。もちろん慰める人もいません。
脆くて、弱くて、酷くて卑しい最低な人間になってしまうのです。
「御伽の国へ逃
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