11月のボーイズラブ特集/済谷川蛍
てある。昼休みに行くことにし、15分遅れで1講時の教室に入る。
昼休み、僕に気付いたメガネをかけた男性事務員が「ああ、ちょっと」と言って個室に来るように言う。
「中谷くん、昨日高野山高校の学生さんから連絡があってね」と確認され僕は「はい、すべて事実です。どんな処分でも受けますよ」と言う。
「いや。注意だけ。学長にも知らせていない」
4講時目の授業が終わり、裏門の階段を下りる。
女子高生たちが座っており、足音に反応してこっちを振りかえる。1人小柄な男子が混じっている。
「あなたに告白したいって子がいます」
「うん」
女子たちが男子にほら、と促す。男子は
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