水辺で将門の骸を踏みしめて、晩秋/
都志雄
縮みかけた風船、のよう
ぶるぶる震え
人気(ひとけ)のない沼の奥
濡れ落ち葉を恐れない子
カスリーン以来だったの
ねぇ
土手から溢れ波打つ黄金色
ブーツが砂州にめり込むよ
血の滲む夜明け
それは忠実な反映
ですか
空に崩れ落ちていく
この翼
孤独な風
孤独な風
伸ばした指先
虹はじけ
ねぇ
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