だんすがすんだ/石原大介
三分でラーメン喰って破滅してドンブリもろとも叩き割る街
朝の椅子 朝の冷たい君の耳朶 朝の冷たいコーンフレイク
初七日の間口五尺の半なまの太郎次郎のひきにくの花
ひだまりの 庭でコップが ゲップした ぼくは静かに それを見ていた
己が背をポリリズミックに掻き毟る 夜光塗料の壁 てらい てら
白い雨 揺れ動く庭 すべすべの かかとから空 とびあがる子ら
黒曜石 天井裏に研ぎすます マーラーの夢 父の禿頭
こつ こつ と耳に寄り添う杖のおと Metro−Gnomeの時の回廊
ゼロになれゼロになれよと賽をふるそれがわたしの一生の恥
くらい窓 タマリンの声 断末魔 パンツたたんで へたりこむひと
オレなんて首から上は扇風機 腰から下は電気椅子だョ
トルチョック 未練 風袋 色眼鏡 スピカ デボチカ だんすがすんだ
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