ち へ い へ/……とある蛙
何も知らなねぇなぁ。」
孤立 一人 孤独
黒猫宣うに
地平線に行こうとする奴はそんな奴しかいないそうだ。
地平線のことは結局何も言わずじまいだ。
さらに
地平線にたどり着いたものはいないと黒猫は言う
当たり前だ。
遠くから見るから地平線はあるように思えるだけだ。
現実に地平線があるわけではない。
でも僕にはまだ地平線があるような実感がある。
絶対に近づけない地平線に向かって
また歩きだすべきか思案している僕の頭は
あの黒猫の話を聞いて
ますます混乱していった。
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