湖のように豊かな、浦歌無子さんの詩集 『耳の中の湖』/イダヅカマコト
浦歌無子さんの詩集、『耳のなかの湖』はそのタイトルのとおり、湖のような詩集です。
花や金魚や骨といった普段見かけない言葉の連続。姉妹のモチーフなど、たくさんの情報がひとつひとつの詩に詰め込まれ、ひとつひとつの詩がまるでおとぎばなしのよう。
全部で19編。久世光彦さんの小説が好きなら間違いなくお勧めできます。
詩の長さが60行以上と長いので、浦さんの世界を長い間楽しめるところもいいところです。
たとえば『蛇口から白い小鳥』という詩はどこの部分をとってもおいしい詩です。
中盤を引用します。
{引用=鈴蘭 芍薬 クレマチス オダマキ 蔓薔薇 ミヤコワスレ
露草 睡蓮 ツ
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