戦友/千波 一也
い言われてしまった
おまえの家で飲み直し
おまえは
おまえのことよりも
わたしのことで
怒っていたね
わたしのことを知らない奴らが
「なんであんなことを言うんだ」って
怒っていたね
いつか、
おまえもわたしも
いい歳になったなら
きっと何かしらの示唆を与えるつもりで
偉そうなことを誰かに言ってしまうかも知れない
それはそれで必要なことだとは思うけれど
今日みたいにさ
理不尽な思いをさ
させてしまうような大人には
ならないことを
約束しよう
おまえと飲む酒が
いつまで経っても
わたしを未熟に酔わせるものであるように、と
わたしは願うよ
いつまで経っ
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