翔ぶ者へ/
Giton
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濁った夕日のあとに
煤たなびく夜明けが来るとしても
真昼の青空を信じて歩き出そう
君が遠くで見ているのなら
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枯れ干からびた夏のあと
どしゃ降りの秋が続いても
雪の恵みを信じて進もう
その向こうに君がいるのなら
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振り返れば錆びたトタン屋根
誰かが始動ボタン押すのを
空しく待ち続ける機械たち
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誰にも思い出されず
どこにも痕跡を遺さない
未来からの飛翔者の影 君は
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