秋の種。/おっぱでちゅっぱ。
 
『蜻蛉の髪飾り』

茜日差しの風に消えていく羽根、透きとおる空気。

柳都長屋の白壁に痕跡はまだ、残っている。

(微漣は鳴り、斜日の浜)

足首辺りに、冷たさ。

斜日の浜から、はしゃぐように浸かる。

秋を、沈めたい。その、癖の強い前髪を、童顔した夏を。

左指達が、後ろ首をひとつ。行動にした白い美漣を掴む。

秋は、もがきもせずに、受け入れている。

涙を隠すように海、声を消すように微笑み、鳴る。





『花炎』

斜日が伸ばした影、と、
きらりら。の、微漣。

染まり暮れる、心。我に返り、抱きしめた。

(縁日、約束無しに架
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