出来れば。ロマンチシズムに溺れた妄想の果てに。/鈴木陽一レモン
 
一貫してバロック音楽。
本編、約九十分の内、
「こんぼう」で殴り合うシーンが約六十分間。
涎を垂らしているシーンが約二十分超。
関係無さげな地面だけをカメラが捉えているのが十五分弱。
ラストのスタッフロールは、逃げるみたいな早回しで七秒。
基本的にはラブコメ。

タモリに関係するような場面は、一切ありません。


 猫や草花、時には空とだけしか
 会話が成り立たないような偏屈者に恋をしました

 偏屈者は、世界には自分しか存在しないと
 ごく自然に、そう思っているので

 花が咲くのも雨が降るのも
 時には晴れて、虹がかかるのも
 わたしのための景色なのだと感
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