出来れば。ロマンチシズムに溺れた妄想の果てに。/鈴木陽一レモン
だいは
それぞれ
ぜったい
どうしようもない
そう
わかってる
わかってるから
互いに少しだけ
悲しいフリをした
せめて
昨日までの全部が
冗談だったみたいに笑おう
これから先の よろこびさえも
意味を成さなくなってしまえよ
現実に何の価値があるのか
ずっと、深い夜を
重ならない心に 世界が 静かで
あんまりにも。 ひどくうつくしい永遠
ぼくなんか
なみだが出ちゃって
あれれ
のどが
かわいたよ
偏屈者を助けてくれたのは
やわらかほっぺちゃんでした
「いやされるなあ…」
偏屈者は偏屈なりに素直
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