ちひろ/山手線/ヘンナー・キョニューりな
半分
どんなおじさんにでも
その時だけ恋をしてしまう女の子がいる
父の日にプレゼントを贈り続ける女の子がいる
おじさんとセックスしてお金を貰う女の子がいる
半分お金で半分趣味らしい
半分幸せで半分寂しいらしい
半分知られたくなくて半分知られたいらしい
あとには
半分が残るらしい
わたしたちマンコ壊れたって笑いながら
スクランブル交差点
ぺらぺらで平坦な感情の上を歩くようにして
振り返らないようにして
お客さんの大体は
アイロンのかかったシャツからネクタイを外して
僕は一番家族が、すごい好きなんだ、とまっすぐに笑う男の人
背景を想像するだけで
[次のページ]
戻る 編 削 Point(27)