1440/恋の時人/月乃助
 
与えられていようと
それを簡単に忘れているのです
失うのがこわいのではなくて、
くりかえされる 朝陽のやってくる、
子犬がボールを追いかけるように
そうであり、そうすること
知らずに慣れてしまっているから
ため息を手にしても  】】Щ
風が肌にふれるように
すこしも驚きがなくなっているのです
だから、気づいたときには、
着られそうにないランジェリーを買うほどの
無駄をしないよう、胸にだきしめたり
想いを手に たぐったりしても、
もうすっかりすり抜けるように
姿をなくしてしまっているのです
きっとあの人も、おなじように
じれたったくしているのかもしれない
そう勝手
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