手中/
maricat
手のひらから落っこちたのは
石ころよりも重たいものだったようだ
形や色が決まってなくて
ましてや本当に掴んでいたかも危うい
時に流されたんじゃない
僕が拳を緩めたからだ
ある程度なら同じところに戻ると思っていたからね
流されて転がったものは形を変えながら丸くなり
また次の手のひらに収まって温まって
丁度いいところを探してる
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