naked lie/嘘/月乃助
 

あたしのからだを抱きますか
少しばかりの ぬくもりを
あなたのために あげられるあいだは

あたしなら だいじょうぶ
どうせ、また 何もいわずに
出ていくのでしょう
あてなどないくせに 
ひとり風にむかってばかりいる

どうしてって 泣いたって
うわのそらで
うつむいて
でも あたしが眠っているあいだに
やさしさを少しばかり ベッドに残して
でて行って それだけは、
約束だから

子どもだと いばってわらう
あなたのその笑顔が、また
しばらくは
ここには、もどってこないのですね 
ためいきで絡めた指に
いつものように 
つめたい唇を
かえすのですね






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