すべては気まぐれみたいに行われるのがイカしてる/ホロウ・シカエルボク
 
いる誰しもが、いつまでも指先が止まることなく動き続けるのではあるまいかなんてなんていう感覚を感じたことがあるだろう?ああいうのってすごく楽しいと思わないか?つまり、任せちゃうことだよ。動き始めたら変に手を止めて考え込んだりしないで動き始めたものに流れを一任すればいいんだ、列車に乗る、なんて例えでもいいな―列車に乗るってことを考えてみるといい、然るべき切符を手に入れて、そこに書いてある然るべきホームに、然るべき時間に立って、然るべき服装で…まあこれについては人それぞれだろうけどさ、滑り込んできた列車に乗り込めば、あとは寝ようが窓の外を眺めていようが腹が痛くなってトイレにこもっていようが、列車は君を必ず目的地まで連れてゆく。いったん乗り込んだなら君が気にすることはただひとつ、切符に記されてある行先と同じ地名で下車することさ。うっかり乗り過ごしちまうと終点で途方に暮れたり、なんてところに落ち込んじゃうかもしれないぜ。


ともあれ、無自覚ってとても面白いものさ…じゃ、俺降りるから。







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