彼岸/ゴースト(無月野青馬)
 
切断された個人展
中心 見えず 黒子が舞う
上下世界観


早い、そう遠くない未来館
ここは無人になる
セピア色の、コバルトブルーの似合う
斜塔のような


足が痛んで、治していても
足の治らぬ内に手が血を吹く
ここは無害とは言い難い(潜むクロコダイル)
言葉の通じる人が居ない(黒子は居る)


寒く、過去を忘れていたい館
ここは無人になる
長く重苦しい棺桶の似合う
兄弟劇のような


切断された故人展
中心 見えず
黒子が舞う 上館下館


丸い、アンティークガーデン
ここは無人になる
貴種流離譚のように
無人になる


足が
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