隙間の代償/maricat
日がだんだん短くなる
だから心の隙間が肌寒いのね
そんなに優しくしないで
悩んだり笑ったりで忙しい私に
あなたはじんわりと入り込んでくる
そんな顔しないで
私があなたを思い浮かべる時間が
長く秋の雲のように
ゆるりゆるり
延びるから
他の誰に優しいのなんて
独りよがりの嫉妬
踏み出したら消えてしまうのでしょう?
隙間に入ってきたあなた
軽く笑っているように見える
ノートの隅にきゅっと描いた
小さなハートは届きそうもないね
それだからもう
好きなんて言えないよ、もう。
戻る 編 削 Point(1)