焦燥が鳴る/榊 慧
人たちのような(というと見下してるみたいだけど、)話ができない訳じゃないのだろうと思う。ただ不毛に感じてしまってどうしようもないのでそういう話はしない。彼ら彼女らの、話している内容のおかしさに気づいてしまい、腹が立ってイライラして、泣きたくなったり、そんなことの繰り返しの被害を俺はなるべく少なくできたらと勤めていると、三者面談や何やらでなにかを知っているかのような口調で言われるのだ。自分の殻を破らないとだめだよ、 と。
殴りたい。殻どころか、俺は皮膚もはがして毎日やってんだけど。もうはがす皮膚もない位なのに、殻を破れっておかしいだろ。殻って、一人で大抵いつも行動してる奴は全員“殻”に入って篭
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