残暑見舞い/
テルテル坊主
切ないほどに澄み切った秋模様の空が
夏の入道雲を押しのけ始めた
遠くの海で広がる波紋が
砂浜に打ち寄せ
引いていく
その間に繰り返される
「ありがとう」と
「さようなら」
この夏、貴方は何をしていたろう?
元気にやってましたか?
押しのけられた入道雲が
怒りを雨にして
遠くで降らしている
だからふと思い出したたくさんの喋りたいこと
その代わりに
「残暑見舞い申し上げます」
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