小詩集【よろこび】/千波 一也
 


あかり取りの窓さんよ、
よろこびってのは
そういうもん
だよな
悪く
ない
よな

あたたかい、
よな

闇、ってものにも
形はないはず
だが
おれらは
眠りにつく前に
そらの
窓から
闇を
みる

闇の形、と
呼びうるものに
せなかを
向けて
寝息を
立てる

あしたも続く
よろこびのため

よろこびのなか
負けないように
すすむ
ため










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