光のなかで・・・/
月乃助
光がとまどってばかりいるから
しずかに カーテンをひらいて
部屋にいれてあげた
よろこんだ朝日に
きみがまぶしく 伸びをする
がまんできなくて ひろがる髪に
唇をあててしまうのは、
きみのせい
もう涼しいねって
そういって 裸の温もりを感じるのは
秋のおかげだって きみが
眠けまなこのままで くちにする
それがどうしてか
うれしくて、
ベッドのなかで
細いきみの背をだきしめた
喧騒のやってくる前の
街の朝
ふたりだけ
光のなか
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