『背中』/あおい満月
遠ざかるものよりも
進むものでありたい
あなたに向かい
深夜
雨に濡れた肩を抱く
あなたの手のぬくもりが
この背中に焼きついて離れない
赤い痛みが沁みていく
離れていても
愛していると云う真実と現実
この背中に映り込むは
あなたの瞳の影
生きる想いがこの背中を押す
今日も昇る太陽へ
生きる想いがこの背中を押す
追い風はあなたの手
この先にある明日を握りしめる
この背中が
この身体が
契りを交わすためだけではないことを
教えてくれたあなたの手のぬくもり
わたしとあなたの歴史が
この背中に鼓動する
流れる雨に
この身を委ねて
2009.9.8(Tue)
戻る 編 削 Point(6)