Freeway/環状線/月乃助
箱たちをながめては
積み木を手にした幼な子のように 哂ってよいのだ
高架のその道にさがす言葉は、
投げつけようとする巨岩も ならば、
小石さえも そこには ないのかもしれぬ
ただ、流れいく時代のすがたを思おうとも あるのは、
淀んだ都会を織り成す 車の泥の河
は、創造をやめた黄泉への導き だと
街のやつ 哂い声で言いやがった
ならば、なおも生きて 言葉を紡げと
天からは、疫病のように
街一面に 携帯の雨が降り注いだ
この時代 を 死に物狂いで
乗り切れ
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