Concourse/叛乱/月乃助
色のない街は、
誰もがうつむき同じ顔をつくる
雑踏の行きかうコンコースの黄泉(こうせん)
かぎりない人たちが 少しもかわらぬ服をまとっている
はてなく続くエスカレーターの無限階段
つまらない行き先の電車にのりこむ
プラットフォームは、なげだしたくなる混雑の
いつもの人波の海原殺風景
あたしは、その光景の 一かけらなんかじゃない
違うといっても制服のカバンをもったあたしは
背をまるめるて日常の怠惰に迎合してしまうから
単色になった心は、漂白する街を かってに無色に眺めては
ためいき
そうじゃないんだって
だけど、
あたしだっ
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