付録がほしい/白紙
 
、かつての共同体のイコノグラフィが使えない以上、
詩人はそこに「わたしのイコン」しか込められないでしょう。

その私的なイコンを、私は理解したいです。
表現内容の深い理解ということではなく、約束事の理解です。
たとえば幻想小説などによく架空の地図が付いていますよね。
こういう世界が舞台だよ、という作者からの約束事の提示にたいして、
読者は「実在しない地名じゃないか」なんて野暮なことは言わないし、
実在しないゆえに作者の自慰だとも言わないでしょう。

すべての詩集に脚注付録を求めたいわけではないですが、
そんな詩集もあったら面白いな、と思うのです。
作者自身による脚注の内容から作者の思想や人となりが伺えるので、楽しいだろうなと。
(編者や訳者による脚注はよく見かけますけど)

難解と言われる現代詩を少しでもとっつきやすくするために。
読者に伝わることを優先して詩そのものを変形させないために。

ちなみに。
オナニーという言葉はあえて避けました。
聖書に描かれたオナンの行為は「膣外射精」ですから。
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