Deoxyribo Nucleic Acid/ジャイコ
つく言われていましたもので、
そろそろきみの足を切り取るべきなのでしょうね。
苦悶する音が、私の胃袋の奥底へと落ちる日に、
あたらしいあなたは、そこできっと生え揃う。
そんな気がしています。
* cytosine *
ぬめりを帯びたきみの声は、
今もなだらかな黒髪に吸い込まれてしまい。
絡め取られた手足の先に求めたシトシンの意味を、
きみは簡単に剥がしては食べてしまいます。
なくした記憶の部分に緑色のわたしは存在していないので、
わたしはすぐにかなしくなって空に還ることだけを考えてしまうのだけれど、
不自然に伸びたシトシンがきみの心臓を撫で
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