叫び/
小林 柳
獣のように吠えられたら
どんなに素敵だろう
誰もいない夜の森の中で
空気を荒く切り裂き
全てなぎ倒したい
どこにもいけない
なにもわからない
さみしい
たすけて
そんなことを言わずに
ただ遠くまで、できるだけ大きく
いつまでも響き続ける
遠吠えをしたい
それでもきっと
だれかの優しさがあれば
そんなことせずともいいのだろうけど。
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