一人語り/山中 烏流
 





この際ニートになるのもいいね

日差しも風も
私を置いてけぼりにしたまま
すっかり秋めいてしまったから
もう
何にもやる気が出ないんだ

この呟きだって
惰性のようなもので
大して何か考えがあって
書いている訳じゃないし

でも
脛をかじれる程
立派な親もいないときてる




いつか
空を飛びたかった日々に
公園の蛸の額から飛び降りたのは
誰も知らない

某映画のように
絶叫したわけでもなく
本当に地味に飛び降りたもんだから
すぐ側の砂場で遊んでいた子供さえ
気付いていないみたいだった


授業中の机には
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