「星のふり」/月乃助
心にあふれる かなしみには
おもさが あるらしい
だって 涙はきまって
したに したへと
おちていくもの
それに、
どこかでだれかの涙を
受ける器は 小さくって
たとえ たくさん あったって
いつも すぐに溢れてしまう
やっかい
でも、むずかしいことには
いつも だれかが頭をひねり
考える もの
昔から
そういうことに なっている
シャボンは きっと
そんなため
持ちきれない
なら
いっぱいな
きみの悲しみ なんて
僕が シャボン玉にして あげる
重力の きずなをはなって
シャボン玉のように 浮きたたし
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