際会/月乃助
 

今日 出会ったのは
蒼色の湖底の 水ぱしら たち

しんとした顔に
あるいは、病んで 死んでしまっていても
一つの法則にのっとって 身をよせあい 並び
ぎっしり ぎゅうぎゅうに 立ちつくす

湖面は その上に 静かに
たたえられ 誰に対しても 等しく
影を受けとる 穏やかなかがやき を 保ち
水ばしらたちは 湖心からひろがり
湖水であり続けながら 波も立てず
水音も流れもなく 無言に聞こえない

木々の葉の揺れる
トンボの水草に休む 
ツバメの舞う
子供の泳ぐ のを
支える

配列する
はしらのみつな 巨きな水の集合体となり、
湖底に 蒼い影だけを
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