真新しい夏/シンメトリー/aidanico
 
湿っぽい、重みのあるなまぬるい手触りに/いっとう端で感知する体温は暖かい惑星を溢した、柔らかな光眩しいノイズノイズノイズ轟音イカサマではなく逆さまに地面を引っ繰り返して落ちてきた/のは/希望だったのか/邂逅だったのか/懐かしい香りがしたアブサンの強いかおりだったかも知れないずっと女になりたかったのかもしれない/或いは賢くて逞しい青年に/生まれ変わりたいというその願望こそが/いかにも獣らしく/いかにも性的でない/そんなだれの審美もいらないはなし


アブサンでも呑んでゆくとよい。中々よい心持だよ、これは。目の前に差し出されたグラスと強烈な匂いにもう既に酔っていた。窓枠が湾曲して見える。喧騒がど
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