微熱少年/tutty
まだ言葉を知らなかったころ
密林の影からストッキングの罠と大箱の宝を守っていた
細い文章の辿りついた意味よりも
本能は切り捨てられた我が隊を選んだ
僕は初めて醜い言葉を叫んだ
だけど我が隊はみな言葉を理解出来なかったのではないか
分断され密林に逃げたか死んだのか
恐ろしい静けさの中
とうとう温室の中の大きな軽い箱が狙われてしまった
一人の首を折り
僕は盲目になり
箱を川に流した
布のような沼だったかも知れない
それは捕まえられたのだ
「りんごのシャンプー
こぐまのパジャマ
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