騒々の庭/山中 烏流
 




首より上を
他人のそれと
挿げ替えたまま

歩いていく
そんな人々を
横目で追いながら
私は
ただ、その姿を
見送っている





少女Aは
単色の降る
狭い浴室の中で
風呂桶を
掻き回し続けているから
いつまでも
帰路を辿れずに
途方に暮れている

少年Aは
様々な言葉を並べた
ショーケースに
見とれてしまっているから
いつまでも
「言葉」を知れないままで
そこに
立ちすくんでいる





  の行く先を
案じた人がいた

けれども
その  たちは
私の顔をしていないし
人々に
私の言
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