新盆前夜 /服部 剛
 
いつか誰もが別れるという運命(さだめ)を 
もし、ほんとうに思うなら 
どのような人であれ 

目の前にいる人を 
愛惜しくも、思えよう 

僕の向かいの空席に 
水を入れたコップを置けば 
在りし日の祖母が嬉しそうに 
うっすら浮かんで来るのです 


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