ＲＡＩＮ ＭＡＫＥＲ/
辻野克己
オーロラの海岸に不時着した
求めるものは
奇妙な星にしかないという
珍しいパンと温かいコーヒー
犬を連れて来て良かった
歩くという不便さも悪くない
もう少ししたらゴムを巻こう
ゴム動力の小さな飛行機のために
プロペラを回して、そっと
手から、離してあげよう
それは、私をどこまでも小さくし
そして、もう帰ってこないだろう
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