マナウス/……とある蛙
き声を真似
あるいは大きさのない小動物の咆哮を真似
少年の皮膚から勇気を引き剥がそうとする。
少年は叫んだ。
闇に向かって叫んだ。
誰も助けてくれないことなど
とうの昔に知っていることを知らせるため、
独りだ
でも僕は負けない
そこから多分少年の
朝が始まった。
そして、川の向こう側の水平線から
夜を息苦しくしていた
焼けただれた石のような朝日が
昇ってきた。
そこからさらに暑い少年の1日が始まった。
そこから得体の知れない街の生活が始まった。
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