ノリピー・ノリピー 誰が豚かを決めるのは俺だ(4)/花形新次
 
「アア・・、ミョギー、何故、何故なんだミョギー!」ギルバートさんは自分の腕にミ
ョギーを抱えながら、泣き叫びました。
その声を聞いて、ノリちゃんもやっと顔を上げました。
「茗荷谷君なの?」ギルバートさんの腕の中の人物が誰なのか、恐る恐る覗き込みまし
た。
「茗荷谷君!」ノリちゃんは、目を瞑ったままのミョギーに向かって叫びました。
するとミョギーは薄らと目を開けました。
「おお、ミョギー。大丈夫か!しっかりしてくれ!」
「茗荷谷君、しっかり!」
二人が声をかけると、ミョギーは何か話そうとしました。
「ミョギー無理するんじゃない。今は話さない方がいい。すぐに救急車を呼ぶから。」

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