洗濯機の顔 /服部 剛
 
介護職員達は施設の洗濯機に 
皺(しわ)くちゃの肌着やパンツの山を 
無造作に投げこんでは 
背を向けて去ってゆく 

汚れの全てを飲みこんで 
きれいに洗って返そうと 
洗濯機は今日も 
待っている 

何かに飢えているかのように 
大きな口を開いて 




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