心が運動している詩集 藤井わらび『むらさきの海』/イダヅカマコト
わからないとても小さな「胎児」を「神の子」と言い表されていることも、その書き手自身の問いに対して
「胎児」という誰にでもできうる生命によって示されている「神の子」がとても印象的です。この詩は、むしろ「神の子」をイエス・キリストだといっている沢山の詩よりも宗教的な感覚を私は受けます。
田川建三さんの『キリスト教思想への招待』や『イエスという男』で現れるイエス・キリストは、その時代の宗教のしきたりに対していくつもの問いを発しているからです。それはあたかもソクラテスのように根本的なところをついてくれます。
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