木々の歓声 /服部 剛
 
まっしろなノートを机に広げ 
補欠の野球少年の絵を描いたら 
スタンドの灯がスポットライトになって 
ノートを照らし出していた 

遺影の中に納まる祖母は 
微笑ましげにこちらをみつめ 

窓の外から 
庭の木々の葉群は 
一斉にざわめき 
歓声を上げた 


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