東京少年 「国立」/虹村 凌
堂で、2色パンを紙パックのコーヒー牛乳で流し込んでいると、授業をサボったのか、ただ単に遅刻して教室に入りそびれたのか、川村が姿を現した。川村は俺の姿を見るなり、ニヤニヤしながら近づいてきた。俺も暇していたし、別に川村を嫌っている訳じゃないので、態度を合わせてにこやかに対応した。
「おう、どうしたん?遅刻?」
「そうなんだよ。体調よく無くってさ」
何の病気か知らないが、あまり体調が良く無いらしい。血だ反吐だ血反吐だと、年中吐いたりしているので、なんらかの病気らしいが、詳しい事は一切言わないので、よくわかっていないが、そこは会話を合わせなきゃいけないだろうと思う。
「大丈夫かよ?」
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