「41歳の春だから」このCMからすべては始まった/初代ドリンク嬢
誰のものともわからない唇が
私の背中を通る
このように
戦ってきたけれど
何と戦ってきたのだろう?
垂れ下がる乳房
力をなくしていく腕
もう
遠くには飛べない
昨日
いっぱいキスをしました
狭き門を入る予定でした
あのね
甘えてもいいですか?
青春の光のような太陽の惰眠のなかで
戦いを忘れてしまう
今日は新しい下駄で出かけました
紫の鼻緒がついた
手作りのちょっと高級なやつ
カーペットを洗わなければ
夏が近づいてくる
私には
三つの罪があります
鮎つりの季節
私はキスが好きで
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