andante/こだま千鳥
 

よるというカーテンを捲ればひしめき合う点と点と点と
うごめくような小さな目映さでもって
私は朝に傾倒する

さわさわとする入り口
あるような、ないような私の内坪に
すこしだけかかる重み
(目映さのかけらかもしれない)

覗き込んでみたいと少しだけ思う
(昨日にはサヨウナラをした)
今朝にはまだ挨拶はない


がらんどうに泡がたつ
そこの深いとこで沸いてるんだろう
(よるかもあさかもしれない)
潮騒の予感
(ちいさな目映さの帰還)
うごめいてひしめいてわなないているような
皮膚のちりちりした感覚
(胎内に真昼が産まれる)


ああ、と零した
私の口から点と目映さが転がり落ちて
(足元の光)
(おかあさんありがとう)
来たる日のカーテンを捲る

わたしが産まれた


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