time/テルテル坊主
 

幸せの一時が
紫煙の曲線の様に流れて消えて
部屋を出て行った

追いかける左手を右手で制して
時間を止めてみた置時計

シャワーの放物線をローアングルで眺める
ゆっくり
ゆっくり

繰り返したい六月
もう帰りたくない六月

濡れた手で開いた携帯
時計は止まることなく
0:00を指していた

戻る   Point(2)