望遠ノ瞳 /服部 剛
この世の者ならぬ
あの(瞳)が
私の心の暗闇を
覗き込む時
空に薄っすら浮かぶ
あの(瞳)を
私もじっと
視るだろう
目の前に立つ
あなたの内側から
あの(瞳)が
望遠レンズの姿になって
私の窓を、覗いている
私の内側から
あの(瞳)が
望遠レンズの姿になって
あなたの窓を、覗いている
そうして互いをみつめる時に
遥かな国から呼びかける
光の中から囁く
あの声に
私達の鼓膜の奥は
微かに震える
{引用=あなたは私の鏡であり
私はあなたの
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)