コンクリート詰めの死体/あおば
 
いようにはしないから
正直に申し出るようにとの張り紙を
遺跡の外れに掲げたが
もちろん
誰も私が企てましたと申告したりはしないので、
その掲示は
責任逃れのためと分かる
誰に対しての責任かというと
それがよく分からないのですが
どこからか湧き出てくるらしい
クレーマーに対するものらしい
確としたことが書けないのが口惜しい

台所の隅で
物音がすると
物の怪の気配かと
怖がる人もいるが
もっと怖いのは
御器被りや家ネズミ
猫が居るうちが羨ましいが
猫は
粗相をしたりしても
自分で後片付けをしてくれないから
困る
自転車の車輪が
くるくる回る
何処へ行くのだろうとか
思っているうちに家並みの向こうに消えた
コンクリート詰めの死体の件は
明日片付けなくてはいけないと
ケータイで業務連絡が入る
最近はこのようにして生きている企業も多く
収入の殆どが見えないもので費やされて
定食の御飯の量が少なくなったのを感じる
サプリメントが売れるのも
そのような理由なのかも知れない
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