それはさておき君は元気か/たにがわR
 
深海に潜るようにと梅雨が来る、それはさておき君は元気か

傘さえも寂しいですよ、と群れる夕、東京タワーがひとり濡れてる

遠くとも月のかたちがつなぐのに、その暗号を雨が閉ざすよ

不意打ちに曇る夕空見ていては君より油断できないのだ、と

もういーかい?振り返らないと決めた雨、足跡強くしゃなりと歩く

シヤラララ夏営業の医者がいて処方箋には歌が書かれた

水銀が今の暑さをさぐりだす、わたしの好きの温度はどうだ?
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