酒の呑み方を考える/ふくだわらまんじゅうろう
 

そら、ごらんよ
この詩にしたって恥そのものだよ
けれども秋の山の紅葉も
死にゆく木の葉の色彩だよ
恥ずかしいんだよ
生きるってのは
だいたいが
あんなところにあんなもんをつっこんで
すっこんぱっこん腰うごかして
「ああん」だとか「はあん」だとかみっともない声を漏らして
目を裏返して、それこそ親にも見せられないような顔して果てて
そうしてできた命だよ
うんこが捻り出される穴の
すぐご近所から捻り出てきた肉体だよ
さあ、どうする
格好のいい詩など捻るか?
じょうだんじゃない
さあ、呑め
笑え
自分を笑え
何が恐るるに足るか?
詩の真実が何だ!
音楽の真髄が何だ!
芸術の真価が何だというのだっ!
酔って
さんざん
恥をかいて
かわいいおねえちゃんにふられて
泣いて
日暮れの電信柱にしがみついて野良犬に小便ひっかけられて
そうして生きてゆくんだよ
そうして、この
愚鈍な惑星の愚鈍な地表に
醜くも
小さな花
咲かせてゆくよ)



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