いそしぎ/
shu
足の向くまま川辺を歩く
チィリリリーと鳴きながら
いそしぎがひっそりと降り立った
すこしだけ日が射すような
くもりぞらが
おまえには似合うね
生え換わる赤子のような羽毛を
胸に抱えて
高く空をゆくひばりを
あどけない瞳でみあげ
輪郭のぼやけた毎日の切片を
たよりない足取りで辿る
打ち寄せては消える記憶の波
やさしい孤独
翼に隠した白い誇り
なにげない日常の声が
水面に揺らぎ
ふと
おまえは消える
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